静かすぎる日本

叶子


皆さん、こんにちは!叶子と申します。南京在住6年半の中で感じたこと、気づいたことなどをお届けしたいと思っています。どうぞよろしくお付き合いください。
 南京で生活し始めたのは2012年10月。到着初日、南京禄口空港から市中心部に向かう車の中から見た風景、今でも覚えています。空港周辺は長閑な郊外。どんどん車が進むにつれ、背が高くて大きなビルが見え出し、中華門で高速道路を下りた時、まず「人が多い!」、それが私の南京第一印象でした。 

  

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いつも賑やかな交差点

 自宅に到着後、道を覚えるために新街口に早速お買い物。「さっきよりもっと人が多い!」。当然です、その日は10月2日、国慶節の連休中ですから。おのぼりさん状態の私、人ごみの中、ぶつからないように歩くのに一苦労。でも南京の方々、上手に歩いていらっしゃる。羊肉(後になって知りました、羊肉だということ)の長い串も持ってるのに、奶茶のカップも持ってるのに、更におしゃべりに夢中そうなのに、何気な~くすれ違っていく。お見事です! 

 

 人が多いということは「にぎやか」ということでもあります。当時は車のクラクションを鳴らす方も今より多く、街全体が「にぎやか」。おしゃべりの音量も日本人の私からしたらマックス。腹式呼吸でお腹から声を出してるからだろうか、いや、そう言えば来る前に中国人の知り合いが言ってたっけ、「中国では人が多いから、小さな声で話すと、聞こえない!と叱られるのよ。」って。そんなことを考えながらの街歩きです。

 

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道もガラガラ

そして日本。久々に戻っての第一印象は「静かすぎる!」。日本の自宅が郊外にあるからという大きな理由があるのですが、それにしても静かすぎる、音が無い、その上、人が歩いていない。テレビを消したら、聞こえてくるのは掛け時計の秒針のチクタク音のみ。お隣からも何の物音もしない。もしかして御近所の皆さん、息をひそめて生活していらっしゃる?外に出ても誰とも出会わない、したがって人とぶつかる心配なく歩けます。たまに野良ネコがうさんくさそうにしてすれ違っていく、番犬意識の高いワンちゃんに吠え立てられる、それぐらいです。

 

 

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ひっそりと咲く水仙

 日本でも市街地、繁華街はもちろんにぎやかです。しかし南京のにぎやかさには負けるでしょうね。そんなにぎやかさの中にいるときは、正直言って、そのパワーにちょっぴり疲れることもしばしばでした。しかし、いざ離れてみると、南京の活気、人の温かさを改めて懐かしく感じています、静かすぎ~る日本で。

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