南京の秋から冬の楽しみ~甘栗
叶子
皆さん、ご無沙汰しました、叶子です。と言っても覚えて下さっていないかもしれませんが(汗)。ご無沙汰している間に季節はすっかり移り替わりましたね。今年の南京の秋はどうでしょうか?南京は春も秋も短いですよね。あったか無かったか分からない内に夏、冬に突入。南京にいた頃は四季がはっきりしている日本が懐かしかったのですが、今年は日本もお天気が安定しないせいか、私の住む地方では、10月に入っても夏日が続き、その後あっという間に初冬の寒さになりました。まるで南京のようです。
南京で秋から冬の楽しみと言ったら、栗ですね。街のあちこちに甘栗屋さんが現れ、店先から漂う香ばしい香りの誘惑に勝てず、一日おきには買いに行っていました。中国語では板栗(バンリ)、日本では天津甘栗と呼んでいますよね。なぜ天津か、と言うと、かつて栗が天津の港から日本に輸出されたことが由来だそうです。そういえば、天津飯も天津の名物ではないどころか、日本生まれだとか。
話を南京の板栗に戻して‥‥。この甘栗屋さん、そこかしこにあると書きましたが、人気のあるお店、行列のできるお店は、いずこの国にもあり、南京で有名なお店の一つが「金味栗子」です。地下鉄1号線新街口と張府園の間、張府園寄りの明瓦廊にあります。今シーズンは9月10日に始まっているそうですから、既に買い求められた方もいらっしゃるかと思います。
この小さな甘栗屋さん、いつ行っても大行列!列が二重三重にもなっているので、覚悟して買いに行っていました。待ち時間が1時間ならいい方だそうです。確か一斤25元くらいだったと記憶しています。一人50元までという上限もあります。(昨年の記憶なので、変動があると思います。ご容赦!)私もせっかく並んだのだからと、いつも上限いっぱいの二袋を買っていました。肝心のお味ですが、少し小粒なのがこのお店の特徴なのでしょうか。その分、味が濃いように思えます。炒りたてを「あちあちっ」と言いながら剥いてパクッと一口。香りと甘みが口いっぱいに広がります。中国に住んで楽しいこと色々ありましたが、この甘栗はベストワンでしたね。
この金味栗子の近くには金陵楊家というワンタン屋さんもあり、そちらも行列ができる人気店です。金味栗子がある明瓦廊を新街口方向に少し戻り、一つ目の曲がり角を左に、50mぐらい先の左側です。大きな鍋から湯気が立っているのが目印です。セルフなので、先に注文して、受け取って、隣のイートインで席を探す、という流れです。中国人のお友達が連れて行ってくれたので食べられましたが、一人ではあたふたするばかりの賑わいです。
これから寒くなるばかりの南京。どうぞ皆さん温かい甘栗やワンタン、包子などでお腹から身体を温めて、風邪を召しませんように。
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