もう一つのお花見

 

叶子

 

 早いもので三月も最終週。「一月は行く、二月は逃げる、三月は去る。」の諺の如く瞬く間に日が過ぎ、年度末も相まって忙しい毎日を送られている方が多いことと思います。しかし外は春!南京の友人知人からも桜便り、お花見風景がたくさん届きました。

 南京の桜名所No1は、やはり鶏鳴寺ですよね。南京にいらっしゃる日本の方々、必ず一度は足を運ばれ、桜の美しさと同時に、花見客の多さに驚かれたことと思います。私も毎年、鶏鳴寺~玄武湖ルートで人を見に、いやいや、花を見に出かけていました。

 

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 鶏鳴寺以外に南京林業大学もお花見スポットですね。林業大学というだけあって見事な桜並木。しかし、こちらも人が多いんですよ~。特に私を含め中高年女性の見物客が多く、皆さん総じてお手洗いが近い😂。故に「洗手間」を探してウロウロ。私も、校舎ならあるはず!と踏んで建物に入り込み、行きあった教授っぽい男性に尋ねる前に「奥の左側!」と指示されました。恥ずかしかった~。

 余談はさておき、見事な桜並木見物も楽しいのですが、南京ならではのもう一つのお花見をご紹介します。

 

 既にご存知の方、行かれた方もいらっしゃるかと思いますが、ムラサキハナナのお花見です。中国原産のこの花、二月蘭、諸葛菜、紫金草と呼ばれています。諸葛菜という名は、諸葛亮が南征の際、将兵の食料、特に野菜不足に悩まされ、食用として栽培させたところからついたそうです。

 

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紫金草の名の由来はこうです。茨城県出身の山口誠太郎さんという方が南京を訪れ、紫金山の姿が故郷の筑波山に似ていることに親しみを感じていました。後の1939年に再び南京の地に立った時、この紫の花を見つけ採取した種を日本に持ち帰り、平和への思いを込めて日本国内に広めところから紫金草と呼ばれるようになったそうです。

 

 

 

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このムラサキハナナの群生地として有名なのが、南京理工大学キャンパスです。私は残念ながら訪れたことはないのですが、もう一か所、南京科技館内の湿地公園でもムラサキハナナを楽しむことができます。私が行った日は平日だったこともあって人も少なく、静かにのんびりと散策を楽しめました。

 

 

 

 

南京科技館、雨花区紫路9号にあります。公共交通機関では、新街口南バス停から33番(雨花台南大門行き)に乗車、12番目の紫花路で下車。(イケアを過ぎてすぐ、紫花路東という停留所がありますが、ここで降りないように!)科技館の正門は下車したバス停の目の前です。月曜日火曜日は閉館、水~日曜日の9時~17時(16時入場停止)開館です。入場無料ですが、入場券引き換えに身分証が必要なので、パスポートをお忘れなく。新街口からバスで30分ほどです。今年は南京の春、早いようですがまだ間に合うかもしれません。週末に新街口からミニミニお花見トリップ、いかがですか?

 

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